ブギーポップシリーズ

世界の敵"と戦うために一人の少女の中から浮かび上がってくるブギーポップと名乗る人格と、様々な夢や、希望や、あきらめや、悩みや、いろいろな思いを持っている少年少女達の物語。「ブギーポップ(不気味な泡)」とは、周囲に異変を察知した時に自動的に人格が浮かび上がってくることを由来とする、同名のキャラクターの自称を指す。
この作品のヒットが『ブラックロッド』(古橋秀之著)によって源流が作られた電撃文庫の個性を形作る流れをより強め、ライトノベルのレーベルの中での電撃文庫の位置づけをより確定的なものにすると共に、ライトノベル界に大きな影響を与え[1]、「ブギーポップ以降?ブギーポップ以前」という言葉を生み出した。
シリーズ累計発行部数は2018年12月の時点で480万部を突破している。
作者自身は一作目で『笑わない』は完結しており、その後のシリーズ作品は『笑わない』の姉妹作に当たると説明している[2]。
西尾維新は本作ひいては上遠野浩平の作品が、執筆業を志した決定打であったと度々インタビューで答えている。上遠野との対談の際には、自身のデビュー作である『戯言シリーズ』が本シリーズのオマージュ、『人間シリーズ』が『ビートのディシプリンシリーズ』のオマージュであることを明かしていた[2]。時雨沢恵一は本作を読み、「電撃ゲーム小説大賞(現?電撃小説大賞)」への投稿を決めたと語っているほか、奈須きのこは武内崇とその実兄にある日突然「これがお前のやりたいことだ!」と、本作を見せられて宣言されたと述べている[2]。また、佐藤友哉も強い影響を受けたことが明かされている[2]。